生活習慣病の一種の糖尿病とはどのような病気なのか?

生活習慣病の一種が糖尿病です。糖尿病によって高血圧や脂質異常症などが悪化したり、心臓病や脳卒中などが発症する原因となったりします。

 

最近では食生活の欧米化が進んでいますが、これに伴って糖尿病を発症する人の数も増えています。怖い病気だと思われがちな糖尿病ですが、他の病気を悪化させたり合併症を起こしたりしないためには正しい知識を持って正しい生活習慣を心がけることが重要となります。

 

糖尿病とは何でしょうか

血中のブドウ糖が増えてしまう病気が糖尿病です。本来エネルギーとして使われるのがブドウ糖です。
しかし、糖尿病になってしまうとブドウ糖が血中に残ってしまい、筋肉や臓器などに運ばれなくなってしまうのです。細胞において血糖がエネルギー源として使われるために作用するのがインシュリンなのですが、このインシュリンの量が不足したり働きが悪くなったりすることによって糖尿病が発症してしまうのです。

 

様々なタイプの糖尿病があります

糖尿病には様々なタイプがあります。1型糖尿病と2型糖尿病が主なものですが、妊娠糖尿病という妊娠中に起こるものや遺伝子異常や肝臓の病気などが原因のものなどもあります。日本では2型糖尿病が最も多くなっていて、これは生活習慣に関連しているとされています。

 

  • β細胞というインスリンを分泌する膵臓にある細胞が壊れてしまうために、インスリン不足により血糖値が高くなるのが1型糖尿病です。糖尿病の中でも特に子供や若年者に多いものです。
  • 生活習慣の乱れである肥満や食べ過ぎやお酒の飲みすぎや、運動不足などが原因でインスリンの量が不足したり、インスリンの働きが悪くなったりして血糖値が高くなるのが2型糖尿病です。遺伝的要因も2型糖尿病には関係するのですが、遺伝的要因と生活習慣の乱れが重なった場合に発症する場合が多いようです。

 

糖尿病とコレステロールについて

インシュリンの働きが悪くなって脂質の代謝も悪くなるのが、糖尿病の症状です。脂質の代謝が悪くなると中性脂肪が血液中で増加しますので、これに伴って悪玉コレステロールも増加することになります。悪玉コレステロールの増加は善玉コレステロールの減少につながりますので、これによって動脈硬化を起こすことになるのです。
また糖尿病を発症すると、脂質異常症も併発してしまうことが多いようです。生活習慣の乱れが原因となっているのが糖尿病と脂質異常症の両方に共通する特徴ですから、生活習慣の見直しや改善を行うことが糖尿病や脂質異常症を予防するためには効果的となるでしょう。

 

糖尿病の症状について

初期の糖尿病については自覚症状を感じにくいために、気づいた時には既に悪化しているという場合も多いのです。最初のうちは「なんとなく調子が良くない」程度の症状のために放置してしまいがちなのです。
糖尿病の症状については、糖尿病によるものと糖尿病によって起こる合併症によるものがあります。具体的には体がだるい、のどが渇く、尿の回数や量などが増える、疲れやすくなる、体重が減る、目がかすむ、体の浮腫みが生じるといった症状が見られます。

 

糖尿病の合併症について

糖尿病の怖いところは合併症を引き起こすことです。軽度の糖尿病であれば食事療法や運動療法で改善することができますので、早期の発見と早期の対策が重要になります。糖尿病でよく見られる合併症は次の3つです。3大合併症などとも呼ばれます。

 

糖尿病性神経障害

症状としては、手足の痛みや指先の痺れや足の裏に何かが張り付いているように感じられるといったものになります。高い血糖値の状態が長く続くと、栄養分や酸素などが細胞に十分に運ばれないために神経障害を発症することになります。この場合には、症状が足のつま先から足首にかけての部分に出ることが多いです。

 

糖尿病性網膜症

網膜症を糖尿病によって引き起こす場合もあります。ものが見づらかったり、二重に見えたり、視界に黒点が見えたりするのが糖尿病性網膜症の症状です。最悪の場合には、失明の可能性もありますから早期の発見が重要になります。

 

糖尿病性腎症

血管の集まった腎臓は、血糖値が高まることで痛みやすくなります。腎臓の機能が低下すると、血中から老廃物を排除することができなくなりますので、むくみや尿たんぱくなどの症状が発生します。これがさらに進行してしまうと、腎不全になってしまいます。こうなると人工透析が必要です。

 

糖尿病の検査について

血液検査で簡単に糖尿病かどうかを調べることができます。検査には下記の3つの種類があるのですが、この中のどれか1つでも異常があれば糖尿病型という診断を受けることになります。糖尿病型であると診断を受けた場合には、改めて精密検査を受ける必要があります。

 

  • 随時行われる血糖検査では、測定を食事からの時間に関係なく行います。この検査では基準値が200mg/dlとなっていて、200mg/dl以上の数値となる場合には「糖尿病型」の診断を受けることになります。
  • 空腹時に行う血糖検査で、は測定を朝食をとっていない状態で行います。この検査では基準値が126mg/dlとなっていて、126mg/dl以上の数値となる場合には「糖尿病型」の診断を受けることになります。
  • ブドウ糖を飲んだ後に行う検査(75gOGTT)では、測定を検査までの10時間以上食事を取っていない空腹の状態で行います。その後ブドウ糖を飲んで数時間後に再び測定します。この検査では通常空腹時の基準値が126mg/dl、ブドウ糖を飲んでから2時間後の基準値が200mg/dlとなっていて、これ以上の数値となる場合には「糖尿病型」の診断を受けることになります。

 

糖尿病の治療について

初期の糖尿病の場合には、食事療法と運動療法によって治療を行います。ただし程度が進行した場合には、経口による血糖降下薬の服用や注射によるインシュリン投与なども必要になります。

 

糖尿病の予防について

糖尿病の予防のためにはバランスの良い食事を心がけて、食べすぎやお酒の飲みすぎなどを控えることが必要になります。特に脂っこいものや甘いものなどは注意してください。肥満を予防するためには運動も必要です。体に負担がかからないように、軽度の運動から始めてみましょう。

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